小部屋の本棚

読書記憶の保管場所

正欲

2024/4/12~2024/4/30 ここ数年、「多様性」という言葉を頻繁に耳にするようになった。 多様性を尊重し認め合おうという世の中の流れ。 でも、「多様性」とは一体何なんだろう? とても抽象的で実態はあやふや。 解釈しだいで様々な場面で使える便利ワード。…

野良犬の値段

2024/4/4~2024/4/9 テレビや新聞の舞台裏を曝け出している点が面白い。 現代のインターネット社会において、 もしこの舞台裏が真実なのだとしたら、 テレビも新聞も斜陽の一途だよなぁと感じた。 (マスメディアに精通している百田さんだから真実だと思うが)…

六人の噓つきな大学生

2024/4/1~2024/4/3 就職活動の真理を滑稽に謳っている点が面白かった。 ――最後は圧倒的に『運』 運に翻弄される学生は可哀そうな気もするが、 他人の内面なんて結局のところ分かる訳ないのだから、 致し方ないのかもしれない。 学生も企業も悪い部分には蓋…

一刀斎夢録

2024/2/18~2024/4/1 齋藤一の視点で回想されていく新選組の世界。 「壬生義士伝」、「輪違屋糸里」に続く本作も浅田先生のすばらしい表現に敬服しながら、頁を捲る日々となった。 人間を只の糞袋と見做し、冷酷に無慈悲に屠る最強(恐)の剣豪。 そんな斎藤一…

輪違屋糸里

2023/12/26~2024/2/18 前回読んだ「壬生義士伝」とは違った視点で新選組を見ることができ、 とても興味深い作品だった。 主要な登場人物が善人なのか悪人なのか・・・ 見かたが変われば随分と印象も違ってくるものだと感じ、 その魅力にどっぷり嵌る結果と…

壬生義士伝

2023/12/7~2023/12/26 ここに「真の格好良さ」を垣間見た。 他人からどう見られても、何を言われても己の信念を曲げない。 妻子を守る責を貫いた吉村貫一郎。 武士道と友情との狭間で苦しむ大野次郎右衛門。 この二人の最後の別れの場面には思わず涙腺が緩…

天璋院篤姫

2023/11/25~2023/12/6 もし、篤姫がこの令和の時代に現れ、今の日本人を見たらどう思うのだろう。 こと、ぬるま湯にすっかり浸った私めには、怒りか失笑か哀れみか…。 本作は篤姫の「覚悟」に魅せられました。 すごい女性が居たものだ。 そして、著者・宮尾…